1948年1月、銀座の宝石店天銀堂で衛生局員を装った窃盗グループが店員を騙し毒殺し、宝石を奪った。モンタージュ写真にそっくりだった元子爵椿英輔が死体で発見される。音楽は、一部資料では、真鍋理一郎と記載されているが誤り。
キー局 MBS
放送曜日 土
放送期間 1977/06/25~1977/07/23
放送時間 22:00-22:55
放送回数 5 回
連続/単発 連続
番組名 横溝正史シリーズ
局系列 JNN
制作会社 (製作東宝、MBS)
制作協力 (協力国際放映)
制作 (制作主任寺本 巌(寺本 厳))
企画 角川春樹事務所、MBS
昭和十一年七月、日本最初のプロ野球公式試合、巨人対阪神戦が行われ、巨人軍の沢村投手は人気を一身に集めていた。スタンドから彼を見守る美しい女性、米井優子と沢村はやがて交際を始め、次第に固く結ばれていった。昭和十二年、日支事変が勃発し、選手達を兵隊にとられ、プロ野球は打撃をうけた。九月、後楽園での対阪神戦のマウンドに立った沢村は、優子の姿が見えない為に、投球のコントロールを失ってしまった。一方、優子は夏休みで大阪の家へ帰り、プロ野球に無理解な父のきびしい監視の下にあった。入営前の最後の選手権試合に西下した沢村は、球場に来た優子と会い、誤解もとけ、結婚の約束をし、最後の試合に悔いのない好投をした。沢村の除隊を待つ優子は、父に結婚を強制され、沢村の手紙を握りつぶされ、ついに大連の叔父光雄の許に出奔した。昭和十四年、除隊した沢村は、巨人軍に復帰したが、彼の投球...
日劇の踊り子、雪子、エリ子、道子の三人は郊外のアパートの一部屋で共同生活をしながら未来の舞台スターを夢みている。毎日乗るバスの運転手江戸川金一は雪子が好きだが、気が弱いのではっきり云えない。一方、雪子は演出助手の小池を愛している。道子は十歳の時からバレーを習っているが芽が出ず、郷里の許婚駒吉は早く結婚したがっている。大スター熱海春江が、道子に腹を立て、馘にしてしまえと云ったのを聞いたエリ子は、憤慨してタンカを切るが、それがもとになって映画に引きぬかれた。小池が書いた雪子主演の台本「東京祭」は劇場で採用されたが、主役は熱海春江になった。失望した雪子を慰めようと金一、小池と金一を愛している車掌タマ子とがドライヴに雪子を誘った。金一は雪子の恋人が小池だと知るが、夏祭りの音楽会に自分がクラリネットを吹くから唄ってくれと雪子に頼む。給料の賃上げを拒絶され、熱海...
旅から旅へ巡業する桑島サーカスの花形千草は、故郷の長崎の阿蘭陀坂へ一度帰ってみたいという夢を持っていた。千草の恋人クラリネット吹きの辻は、元造船所を持っていた男で、港町へ来ると昔の夢を思い出した。一行はついにその長崎へやって来て、千草の母が外国人の妻として一生を終えたオランダ館の前で、辻は千草の母のためにクラリネットを吹いてやった。その辻を訪ねて妹の正子がやって来たことから、辻の身の上を知った千草は、辻の造船所再建の資金三十万円を、自分に気のあるサーカスの支配人森に作らせ、辻の甦生のかどでに贈った。しかし森の作った三十万円は桑島団長が死んだ猛獣の代わりを買うため団員一同の給料をさいて集めていた金であったので、森は千草に駆け落ちを迫ったがきき入れられないので一人姿を消した。桑島サーカスは巡業を続け、翌年再び長崎をおとずれた。辻に逢えることを楽しみにして...