【ストーリー】19世紀末のイタリアの町トリノに住む少年エンリコは、小学4年生へ進級する。だが、新しい担任の先生は「厳格」と評判の老教師ペルポーニだった。先生を怖がるエンリコと級友たちだったが、実はその老教師が深い知性と人間味を持つ人物であることに気づかされる。個性溢れる友人たちと過ごす日々の中、心に空想の翼を持ったエンリコは、今日も日記に自作の物語を綴るのだった。イタリアの文豪デアミーチスによる名作「クオレ」のアニメーション。
明治三十八年、日露戦争は終った。高信介は北九州伊万里の大宰道場へ戦場から帰ってきた。師匠はすでに死んでい、その娘秋子は信介の弟良多を恋しているらしかった。信介の許婚者だったのに。良多は柔道をやめ、東京へ行き、学問で身をたてようと思っていた。信介は道場破りに前々から良多へ挑戦していた残馬八郎に立向った。彼は恋をあきらめ、弟を東京に発たせ、そのあとを秋子に追わせたのだ。暁の岬で信介と残馬は秘術を尽した。彼の一本背負が決った。が、残馬の空手が信介の眼をとらえた。二人はもつれあい、崖を落ち、海中へ没した。--五年後、信介の姿が中国から日本へ向う船の上に見られた。彼は漁師に救われ、中国でさる老人のもとで修業を積んできたのだ。が、彼の両眼の視力は薄れていた。信介は船中で五光のお竜が毒蛇に襲われたのを助けた。お竜は東京の彼女の知り合い髪結いの二階に彼を導く。...