人類の歴史数千年よりの更なる過去、遥か数万年の昔超古代文明の時代より伝わるという謎の大秘宝『クワスチカ』。それを求めて世界中の遺跡を巡る事が、海商王蘭堂タツヤの長き夢だった。そんな折、ある事件から不本意ながら夢が叶い、タツヤ達一家は万能探索メカアクロバンチで世界各地の遺跡を巡る事になる。『クワスチカ』の存在の証の石版の導きにより旅を続ける蘭堂ファミリー。だが、かつて地底に封じられた地底人ゴブリン一族が、『クワスチカ』の力に拠る地上への回帰を目論んで、ファミリー一行の前に立ちはだかる。
本作は1971年放映の『珍豪ムチャ兵衛』以来44年ぶりの新作白黒アニメ作品。1960年代の高度成長期における九州各地を舞台としている。「1967年制作の幻のアニメが発掘された」というコンセプトで制作された。制作したILCAが、この作品の前に制作した『ドアマイガーD』(カラー作品)と同様にセルアニメ風の画像を再現させるため、わざと画質を落として荒く加工しており、また映像部分はアスペクト比4:3で制作し左右両端にサイドパネルを配している。この他、合成した実写映像にはKBC保有の1960年代のアーカイブ映像を背景として使用しており、併せて当時の豆知識をサイドパネルにテロップで表示して時代背景を解説している。担当声優においても、メイン級には当時既に活躍していたベテランを配して「1967年に制作」したような雰囲気を醸し出している。