1977年、10月から11月にかけて毎日放送系列で放映。全7話。
原子力科学の第一人者、雨村征男、そして大企業土器屋産業の御曹司、土器屋貞彦は性格が対照的だが高校時代から続く仲。しかし、北アルプスの道標の向きを変えたことにより二人の運命は変わっていく。ウラン濃縮技術の技術成果を手に入れるためにあらゆる手段を容赦なく使い、果ては政略結婚を仕組む巨大商社。政治家と財界人との癒着、利権追求から起こる殺人。最終的に、研究成果を公開することを頑なに拒んだ雨村は死亡し、それだけではなく癒着に関わった人間が死に、雨村の妻、久美子だけが残され、雨村が公開を拒んだ研究成果は、かつて雨村の所属していた物理化学研究事業社の物部満夫が実現させた。
いまとなっては、かつての幸せな新婚生活も、雨村が久美子に託した研究成果も、巨大商社の利権も、腐敗して、腐臭をはなっている。そんな...
舟木明(藤岡)は若手刑事。正義感が強く、不正が許せない性格が災いし、上層部とは上手くいっていない。父の長太郎(伴)も同じ職業であり、父は息子が危なっかしくて見ていられない。
出稼ぎ労働者の殺人事件を見逃す上司に憤り、殴った明を諭す長太郎であったが、明は刑事を辞職する決意を固めていた。そんな時、ポップコーラ会長が誘拐され、“黒の戦線”を名乗る犯人グループから犯行声明と「コーラの原液の秘密を公表せよ」という奇妙な要求が届く。単なる営利誘拐ではない要求に警察やポップコーラ社員が振り回される中、明は犯人に軽い共感さえ覚えてしまう。
しかしポップコーラのアメリカ本社は企業の生命線である原液の秘密を明かすことを拒否するよう指示を出し、日本本社は身代金を支払うことを条件に社長の解放を提案。身代金の受け渡し役に明が指名されてしまう。
歩行者天国でにぎわう銀座をひたす...
江戸時代の京都。宗椿長屋に暮らす人々は一つの大きな家族のように協力しあって暮らしていた。子供たちは一〇歳にもなると職を求めて世間に旅立つ。妻を失くした提燈職人九兵衛の家では千代ときくの兄である富士太が既に下駄職人の見習いをしており、今またうどん屋夫妻勘助と粂の子供、彌市が染め物屋へ、その妹あきは漬物屋へ、また傘張り職人の忠七さだ夫婦のひとり息子の宗吉が宮大工になるべく長左衛門のもとへと奉公に出ていった。七年後、大事件が起こる。後妻琴を迎えた九兵衛が、娘たちを遊郭へ売ると言い出し、怒りのあまり富士太が父と義母を殺してしまったのだ。奉行所同心庄兵衛の好意や長屋全員の嘆願も空しく富士太は処刑となり、千代ときくは錦小路の魚屋のおかみ糸栄のもとに引き取られた。今度は扇絵師夫妻式部と伊勢の娘の貴和が貧困のあまり島原へ売られてしまう。宗吉は彌市らと手...
Pierre Marsac, a French engineer working for the Nagasaki shipbuilding yards, has fallen in love both with Japan and a charming Japanese girl named Noriko. But Franoise Fabre, a French journalist and Pierre's former lover, contacts him while visiting the Land of the Rising Sun. They meet again, find out their love might not be dead. Meanwhile, Pierre gradually becomes estrange...
ナポレオンを尊敬し、同僚からナポ源と呼ばれるベテラン機関士寺山源吉は、五十五歳の退職ま近い男。同僚の助士丸山咲平は貨物列車に乗っているが、目下、いつも桐生駅で会う客車に乗っているかわいこちゃんに夢中。だが、機関車の番組変更で、それも近く会えなくなる。翌日発表になった交番表は源吉と咲平の名が仲よく並んでいた。ベテラン助士咲平に源吉の退職を説得してほしいという菊岡助役の希望があったからだ。その夜源吉の退職後機関士を務めるために転勤してきた大田に誘われ、きみの経営するおでん屋“万両”に来た咲平は、きみから源吉の意外な側面を知らされた。それは戦時中、源吉の助士をしていたきみの亭主が、敵の艦載機に撃たれて死んだ後、子供をかかえてとほうにくれるきみを励まし、息子を東京の大学にやり、きみが商売を出来るのも源吉の援助があったからだというのだ。その夜咲平は胃けいれんを...