ザ偉人伝
江利チエミ、笠置シヅ子、淡谷のり子 ~人生を変えた歌~
時代を駆け抜けた昭和の歌姫、江利チエミ、笠置シヅ子、淡谷のり子。
敗戦によって自信を失くした男たちを尻目に、彼女たち三人は「歌」という武器で戦いを続けました。その姿に大衆は時代の変化を感じ取り、大きな喝采を送ったのです。人生を変えた歌、人生を変えた出会い……。歌姫三人の数奇な運命を紐解きながら、名曲誕生の裏側と波乱の生涯に迫ります。
出演インタビュー:服部克久、中村メイコ、司葉子、久保益己(江利チエミ弟)、中野章三(中野ブラザーズ)、亀井ヱイ子(笠置シヅ子長女)、亀渕友香、他
ナレーション:村上弘明
【江利チエミ】
笠置の「東京ブギウギ」を歌い、レコード会社のオーディションに合格した少女が江利チエミ。音楽家の父と舞台女優の母との間に生まれ、10歳の頃から米軍キャンプで歌を磨いた...
1951年夏、金田一耕助(古谷一行)の乗り合わせた船が、瀬戸内海の小豆島付近で小舟に乗せられた棺の中に横たわる、盲目で聾唖の青年虹之助(長尾深雪)を引き揚げる。その青年は、金田一耕助が船上で知り合った大富豪の未亡人大道寺綾子(司葉子)が引き取り、京都郊外のホテルから箱根の芦ノ湖にあるホテルへと連れて行く。青年の部屋で大道寺家の古くからの女性執事深町君枝(野中マリ子)が刺殺されるという事件が発生、綾子が容疑者となる。東京から駆け付けた日和警部(長門勇)の助力もあって、綾子は釈放されるが、鎌倉にある大道寺家に逗留することになった虹之助の周りで、連続殺人事件が起こる。まずは綾子の知人である芸術家の甲野静馬(冨川■〔※徹ではなく、さんずいヘン〕夫)と由美(服部妙子)兄妹の母梨枝子(富田恵子)が殺されて…。最後に「原作には金田一耕助は登場していませんが...
上野家は末っ子の鶴夫以外は女性ばかりで、菊子を筆頭に梅子、桜、あやめと賑やかな、明るい一家である。チャッカリ者の三女桜はとうにかたずき、四女のあやめも自分で好きな男性野村を見つけ、結婚式を間近にひかえていた。ところが、言葉使いは乱暴だが器量よしの菊子、梅子は結婚とは縁がなさそうである。菊子は父の死後歯医者を開業し、梅子は看護婦兼事務係として一家を支えているのであった。母の秋は毎晩、晩酌をしては陽気に騒ぐ菊子や梅子を見ては心配していた。そのため伯父の島田と共謀して、雑誌に花婿の募集広告を出してみたが、逆にふたりから一喝を食う始末であった。だからといって菊子は別に男嫌いというわけではなかった。歯の治療に来て、バカみたいに大口をあける患者をみると、男が馬鹿にみえることも事実だが、いい男を見ればやはり心が動いた。伯父が内証で菊子のために会社の部下工藤を治療に...
筋肉が萎縮してしまうハンチントン舞踏病という難病に冒された少女が病と闘い、死に直面しながらもけなげに生きようとする日々をつづった感動作。この難病に冒され、21才で亡くなった実在の少女の詩集「父ちゃんのポーが聞える」をもとに映画化された。小林桂樹扮する機関士の父親が鳴らす愛の汽笛が心を打つ。
〔虚栄の罪〕中村太郎と花子夫婦は、十数回目の空室募集に当り、団地族の仲間入りした新入生。六畳一間の間借り生活ではままならなかった夜の夫婦生活も厚い壁に仕切られた、この部屋ならOKと、二人は大張切り。あげくに新婚気分をもう一度とダブルベッドを買うことになった。ところが、そんなあいだに、隣の住人が先にベッドを買ってしまった。これを知った花子は「すぐマネをしたと思われるのはしゃく」と恐い顔。このすさまじい団地マダムの虚栄心に、太郎は行くすえを案じて溜息をつくばかり。 〔覗きの罪〕大学教授花井正男は双眼鏡で各家庭を訪問するのを最大の楽しみにしている。ところが、妻のみどりは、攻撃不足の夫に体質改善を要求し、連日ニンニク料理の大攻勢。また花井家へ時たま現れる雑誌記者高木は大のニンニクファンで、みどりとの仲は同地婦人の耳をそばだてるほど。そんなある日正男は同じ団...
出版社「婦人春秋」では、組合幹部の伊達、黒木、井本らが従業員の賃上げをめぐって小川社長と激論をかわしていた。アパートに戻った黒木に社長から電話がかかった。黒木は「無期限ストに入りました」と答えた。彼は副委員長の地位を利用し、会社側に情報を売っていたのだ。社長からは将来の重要な地位が約束されていた。その夜、黒木はバーで良重に会った。二人は学生時代左翼運動をした仲だった。肉体関係もあった。黒木は良重がアルバイトに家庭教師をしていた先の夫人、小川社長夫人頼子と関係を結びその口ききで入社したのだ。それ以来会っていなかった。数日後、黒木は良重から電話を受けた。ホテルで会った。同じく学友で、黒木の裏切りを忘れぬ合田が良重に様子をさぐらせたのだ。合田は弾圧の際、片足不具になり今は左系の労評で仕事をしていた。良重は黒木が組合分裂工作の資金として社長から大金を受取っ...